マットレスにカビが生えてしまった!という方は、私の周りでも本当に多いです。布団と違い大きなものですので、業者に頼むとしてもクリーニング代も高くつきそうですし、洗浄も大変そうですよね。
できれば自分でなんとかしたい!
そんな方のために、今回はマットレスのカビを家庭でも簡単に落とせる方法についてご紹介します。
目次
マットレスにカビが生える原因
簡単にマットレスのカビの原因について触れておきますね。
別の記事「マットレスにカビが生える原因と3つのダメな使い方」では、カビの発生条件や、やってはいけないマットレスの使い方をご紹介しています。
マットレスの周りの湿気
寝ている間の汗は約コップ1杯分といわれていますが、汗などの湿気は重いため、マットの中へ中へと降りていきます。
気をつけないと、マットレスは常に湿気がたまる場所となってしまうのです。
夏は気をつける方も多いでしょうが、注意したいのは、実は「冬」。
寒いので大丈夫と思っていても、意外と寝汗をかいているものです。さらに、起きた後も分厚い掛け布団を敷いたままにしておくと、マットレスとの間の湿気はたまる一方で、カビが生えやすくなるのです。
マットレスの通気性が悪い
マットレスにたまった湿気を逃がす場所がなければ、カビは生えやすくなります。
布団なら、簡単に干すこともできますし、毎日たたんで押入れにしまいますので、湿気をため込むことはありません。
マットレスは、布団のように簡単に干したりできないので、通気性をよくしておくことは必須です。
もしこれからベッドを購入するなら、床板がすのこで、かつベッド下に広い空間があるものがベストです。
ただ、たとえすのこベッドでも、フロアタイプのように床板と床がほぼ密着している状態では、結局マットレスを床に直置きしているのと同じことになります。湿気が多い部屋や、汗かきな方にはおすすめではありません。
マットレスのカビの取り方
除去前の注意点
例えばマットレスのカビを除去したとしても、下に敷く床板やすのこにカビが残ったままだと、そのカビがまたマットレスに移ります。
カビは胞子ですので、すぐに他へと移動します。マットレスのカビを除去するなら、合わせて床板やすのこのカビも除去しておきましょう。
【準備】カビの胞子をブラシや掃除機で吸い取っておく
カビが多い場合は、まず軽くブラシをかけて胞子を繊維の間から浮かしましょう。(マスクを忘れずに!)
その後、掃除機で表面のカビの胞子を吸い取っておくだけでも、かなりの効果があります。
1. 消毒用エタノールで殺菌(カビの量が少なめの場合)
エタノールで、マットレスの表面を消毒、殺菌することでカビを除去する方法です。
薄めた消毒用エタノールを全体に拭きかけます。少し湿る程度に、何回かに分けて拭きかけるといいでしょう。
一時間ほど置いた後、ぬるま湯をしぼった雑巾でたたくように拭き取っていきます。エタノールやオキシドールは揮発性が高く、比較的身体にも安心ですが、この拭き取り作業はしっかり行いましょう。
拭き取ったら風通しのいい場所に陰干ししてしっかりと乾燥させます。陰干しの前にドライヤーである程度湿気を飛ばしておくと、早く乾きます。
2. 塩素系漂白剤で除去(黒いカビ、カビの量が多い場合)
基本的に、カビには塩素系洗剤が一番効果があります。プロの業者に頼む場合でも、塩素系洗剤が使われます。
ただ、塩素系の洗剤はマットレスの繊維を傷める可能性が高く、生地の色が抜けてしまうこともあります。それでも、カビが生えたマットレスで寝ることを思うと全然まし。色落ちくらいはあきらめる覚悟が必要です。
薄めた塩素系漂白剤(衣料用のワイドハイターなどでOK)をカビの部分に塗ります。塩素にカビが反応するのに時間がかかりますので、最低でも10分は置いておきましょう。
(キッチン泡ハイターは、繊維を傷める可能性があるのと、あとで水ぶきで成分を拭き取るのが難しいので、やめておいた方が無難です。)
濃度が濃いと、繊維の傷みもひどくなりますのでご注意ください。その後、ぬるま湯を絞った雑巾で洗剤をやさしく拭き取っていきます。
しっかりと洗剤の成分を拭き取ることが重要です。プロの業者は、この時中和用の洗剤を使ったり、水洗いをしながらバキュームで水分を吸い取っていきます。
拭き取りが終わったら、ベランダなどに立てかけ、しっかりと残った水分を乾燥させましょう。
3. カビソフト除去スプレー
市販のカビ用の除去スプレーを使う方法です。
黒いカビ部分へスプレーし、30分ほど放置します。もし30分で落ちなければ、さらにスプレーし、時間を置きます。
このカビソフト除去スプレーはスプレーして黒いカビが取れたら乾燥させるだけで OKなので、とてもお手軽なお手入れ方法です。
4. 天日干しでマットレスの湿気を取り除く
カビが生えたマットレスは、湿気があちこちに残っています。カビは太陽の紫外線に弱いので、とにかく天日に干して乾燥させることで、かなり繁殖を抑えることができます。
太陽の光で殺菌する、といったイメージです。
お手入れの最後にも、天日で干すことでさらなる殺菌効果も期待できます。
カビにより変色した部分はキレイになるのか?
カビは、発生することによって、木材や布、ゴムパッキンなどを変色させてしまいます。マットレスなら、黒い斑点やシミができてしまいます。
残念ながら、カビのせいで変色した部分の色は元に戻すことはできません。
お風呂場のゴムパッキンを想像してみてください。カビキラーをいくら拭きかけても、茶色く変色したところは真っ白には戻らないですよね。あれは、カビが残っているのではなく、変色が残っているということなのです。
マットレスの場合も、黒ずみなどは完全に取り切ることはできません。シミやくすみが若干残ると思っておきましょう。
床板やすのこも合わせて洗浄しておこう
マットレスにカビが生えていたら、必ずといっていいほど床板やすのこにもカビが生えているはずです。
床板やすのこのカビもしっかりと除去しておきましょう。これで再びマットレスにカビが生える確率も低くなります。
まとめ
マットレスのカビの取り方は、基本的には上の4つとなります。
カビがひどい場合は、プロにクリーニングを頼むのも1つの方法ですが、コストがかなり高くつくこともあります。そうなると、新しいマットレスを買い替えたほうが衛生的で気持ちよく眠れるでしょう。
いずれにしても、一度カビが生えると除去は大変です。カビが生えにくい環境を作ることに徹しましょう。