杉(すぎ)の天然木で作られたベッドは、桐(きり)や檜(ひのき)など他の木材にはないリラックス効果や鎮静効果があります。また、浄化作用やダニなどの繁殖を抑えてくれる効果も!
そんな杉の素晴らしい作用についてご紹介します。
杉は日本にしか生息しない木
杉は日本にのみ生息し、日本固有の木といわれます。正倉院の宝物を守る櫃に使われるなど、昔から日本人の生活に寄り添ってきました。地域ごとに多くの品種があり、天竜杉、屋久杉、立山杉、吉野杉、北山杉、秋田杉、山武杉などが有名です。
また、杉は日本一長寿の木でもあり、樹齢2000~3000年と言われている杉が日本各地に多く存在します。木材として最も使われている木でもあるのです。
杉の香り成分「セドロール」は自立神経に作用する
眠るときにリラックスできよう、アロマを使う方は多いでしょう。アロマではラベンダーやローズなど花の香り以外に、ヒノキやスギなど木の香りもよく使われます。これらの香りは、研究により「鎮静効果がある」と認められています。
近年、その中でも特に鎮静効果が高いとして注目されているのが、杉の樹木から抽出される香り成分「セドロール」。その甘くて豊かな芳香が自律神経に作用し、呼吸数や心拍数を落ち着かせてくれるのです。
それにより、心身がリラックスし、安らかに眠ることができるのです。
空気を浄化してくれる
天然の木は、大気中の有害ガスを吸収・吸着して空気を浄化する性質があります。近年、特に「杉」にその機能が高いということがわかってきました。
部屋の中でも、二酸化窒素やホルムアルデヒドなどを吸収してくれますので、杉材を置いた部屋は浄化作用が高くなっているといえるでしょう。
杉のベッドは殺虫・防虫効果が高い
杉の香り成分「セドロール」は、殺虫・防虫効果も高いといわれており、3日で90%を超える殺ダニ率があります。ダニの被害にあっている方にとってはうれしい成分ですね。
ダニが繁殖しにくい部屋になる
近年、大きな問題となっている喘息やアトピーの原因の多くは、屋内塵性ダニ類によるもの。この塵性ダニ類は人を噛むことはありませんが、死骸・脱皮殻・糞などが部屋に残ると、それを吸い込むことにより喘息を引き起こしたりします。
ということは、ダニが繁殖しにくい環境をつくらないということですよね。
杉には調温調湿作用がありますので、部屋の湿気を取り、空気をカラっとしてくれます。ダニは高温高湿を好みますので、杉の家具を置くと、ダニが繁殖しにくい部屋になるのです。
ちなみに、シロアリやゴキブリの発生や繁殖を抑える効果もありますよ。
まとめ
日本でベッドや家具によく使われる木材といえば、「桐」を思い浮かべる方も多いでしょう。でも杉にも桐に負けないくらいの効能があるのです。
日本の樹木の持つ素晴らしい力をインテリアに取り入れ、自然とともに暮らしていきたいですね。