高齢者の方には、布団よりもベッドがおすすめです。この場合の布団とは、地べたに布団を敷いて寝るという意味です。
私の祖父母は長年ベッドを愛用していましたが、お年寄の方の多くは、まだ布団で寝る方が落ち着くという方もいらっしゃるようです。けれど、足腰や寒さ対策、またアレルギーの面から見てもベッドの方がいいのです。
その理由について見ていきましょう。
1. 寝起きがとても楽
私の祖父母もそうでしたが、年を取ると立ったり座ったりする動作がつらくなるものです。低い位置にある布団から起き上がるのと、椅子のような感覚で腰かけることができるベッドから立ち上がるのは全然違うのは、すぐにイメージできますよね。
また、高齢者の方に多いのが夜中に目が覚めた時の事故。完全に身体が目覚めていない状態で、地べたに敷いた布団から起き上がるのは意外と大変なのです。ふらっとして倒れたりしたら、骨折してしまう危険もあります。
腰かけた時に足が床に着くくらいの、ちょうどいい高さのベッドをお選びください。
2. 防寒対策になる
冬、寒く冷たい空気は、お部屋の下へ下へと流れていきます。またマンションの2階で下が駐車場になっている場合などは、フローリングや床はかなり冷えるでしょう。
ベッドなら、フレーム部分の高さがありますし、収納ベッドならその分高さが出ます。直接床に布団を敷いて寝るよりは、防寒対策が期待できるでしょう。
3. 布団の上げ下ろしをしなくていい
高齢者にとっては、毎日の布団の上げ下ろしはかなり負担になります。かといって敷きっぱなしにするわけにもいきませんよね。
その点ベッドだとそのままの状態でも大丈夫。もちろん湿気対策のため、定期的にマットレスの向きを変えたり、立てかけて干したりといったお手入れは必要です。
4. 花粉、ホコリ、アレルギー対策になる
夜、寝静まった寝室でホコリが舞うのは、床から約30cmのところといわれています。それは花粉も同じ。布団で寝る場合、そんなホコリや花粉がある中で呼吸をすることになってしまいます。
お年寄りは、加齢とともに呼吸機能が低下しがち。ホコリなどが多い環境で寝ていると、気管支炎を引き起こす原因になることも。
そういった意味では、少しでも高い位置で寝られるベッドがおすすめなのです。
5. つまずく危険性が低い
お年寄の方は、反射神経もにぶくなってきます。ちょっとしたものにつまずいたり、それで転倒してしまったり。特に足元には目が行きにくくなり危険です。
布団を敷いていると、つまずくことも多くなるでしょう。その点ベッドだと高さも視界に入って来やすいのでつまずく危険性が低くなります。
6. 昼寝がしやすい
高齢者の方にとっては昼寝は大切な時間。ただ、「1時間以上の昼寝が習慣化すると脳梗塞などのリスクが高まる可能性がある」とも言われています。
(参考)http://news.livedoor.com/article/detail/10571270/
理想は昼間に30分以下の短い睡眠をとること。午後の眠気が改善し、認知能力も高まると言われています。
ただ、そのためにいちいち布団を敷くのは大変ですよね。また、ソファでごろ寝をするのも体勢が悪くなるのでおすすめできません。
ベッドなら少しの間だけ寝るのにピッタリ。宮棚つきのベッドには目覚ましを準備しておき、30分以内に起きられるようにしておきましょう。
まとめ
高齢者の方の周りには、目に見えない危険がいっぱいです。特に寝る前や寝起きの状態は、意識も昼間ほどはっきりしていないこともありますよね。ご家族が気をつけてあげることも大切です。
おじいちゃん、おばあちゃんにいつまでも元気でいてもらうために、お孫さんからベッドをプレゼントしてみてはいかがですか?