夫婦2人と子供2人の家族4人でベッドで寝る場合、どんなサイズをどう組み合わせたらいいか、という質問をよく受けます。
引っ越しを機にベッドを新調するような場合、特に慎重になりますよね。家族みんなが快適に寝られるサイズで、かつ子供が大きくなっても分割しやすい組み合わせにしておきたい、という気持ちもあるでしょう。
キングサイズ1台でいいのか、シングル2台か、ダブルとシングルの2台にするのか、260cmや280cmのワイドキングってどうなのか…などなど。なかなか最適なサイズを見つけ出すのは難しいものです。
今回は、夫婦と子供2人の家族4人で寝る場合において、快適に寝られるサイズや、その組み合わせパターンを考えていきましょう。
ちなみに、お子さんがまだ赤ちゃんの場合、大人用のベッドで添い寝をするにはいろいろな危険がありますので、ご注意くださいね。
また、親子で一緒に寝ることは、反抗期や非行を防ぐ鍵になるともいわれていて、実はお子さんの情操教育にも効果的なんですよ。
(参考)ベビーベッドは必要ない?! 赤ちゃんの脳の発達には母との添い寝が大事
目次
家族用ベッドで特に売れているタイプとは
家族用のベッドで特に売れているのは、「連結できるベッド」と「2台ぴったり並ぶベッド」です。
こちらの写真は、連結できるベッド。
連結ベッドの場合、金具やベルトで2台をしっかりと固定できるようになっています。「小さいお子さんがマットレスの間に足を挟んだり、隙間に埋もれるのが心配」というお母さんにぴったり。
もともとファミリーベッドとして考えられているため、将来分割したときのことまで考えられるよう、サイズ展開が豊富なのが特徴です。
こちらは2台ぴったり並ぶベッド。
2台ぴったり並ぶベッドは、もともと個別で使うための設計なので、デザイン性や機能性に優れているものが多いです。その分2台購入となると高くなるのがデメリット。
また、マットレスが離れることもありますので、全体を覆えるワイドキングサイズのボックスシーツを使うなどの工夫が必要です。
家族4人が一緒に寝る場合、サイズや組み合わせを考えるステップは、次のようになります。
- 家族4人で寝るときの全体のサイズを考える
- マットレスの組み合わせパターンを考える
また、その時に以下のことも合わせて考えておきましょう。
- 子供が何歳になるまで一緒に寝るのか
- 子供が1人で寝るようになった時のベッドをどうするか
それでは、1つずつ見ていきましょう。
家族4人で寝るときの全体のサイズを考える
まずは家族4人で寝る場合の、ベッド全体のサイズ(幅)をどうするか決めましょう。
眠りの質は子供の教育にも影響しますので、最初に「4人が快適に寝られる全体のサイズ」を考えることが大切です。
全体の幅については、シングルとダブル、セミシングルとセミシングル…というようなイメージで考えがちですが、ファミリーベッドの場合は「全体の幅が何センチ」というイメージを持っておいた方が分かりやすいので、センチで進めていきますね。
基本的には既成のマットレスを組み合わせるので、横幅のパターンは下記の3種類になります。
横幅240cm
家族4人で寝るには少し小さ目の幅となります。お子さんが小学生になると、窮屈に感じることもあるでしょう。このサイズは、以下のような方におすすめです。
- 4人とも細身で小柄な家族
- 家族みんな、寝相はいい方
横幅260cm(ワイドキング260)おすすめ!
家族4人で寝るのにちょうどいい幅です。特に以下のような方におすすめです。
- パパが大柄なので、240cm幅だときつい
- 寝相が悪い家族がいる
- 将来的に子供が3人になる可能性もある
横幅280cm(ワイドキング280)
家族4人がゆったりと寝られる、とても快適な幅です。このサイズは、以下のような方におすすめです。
- ぽっちゃり体型の家族
- 寝相が悪い家族が何人かいる
- 部屋が広いので大きいベッドでも大丈夫
- 将来的に子供が3人になる可能性もある
全体の横幅のサイズが決まったら、次はマットレスの組み合わせパターンを見ていきましょう。
マットレスの組み合わせパターンを考える
こちらでは、マットレスの幅のサイズを以下とし、これらの組み合わせパターンを考えます。
セミシングル | 約85cm |
シングル | 約100cm |
セミダブル | 約120cm |
ダブル | 約140cm |
クイーン | 約160cm |
ただ、マットレスのサイズはメーカーによって微妙に違います。実際にベッドを購入するときは、スペックなどを見てサイズをよく確認するようにしましょう。
「ベッドのサイズの選び方【分かりやすいイラスト&一覧表付き】」の記事もぜひ参考にしてください。
横幅240cmの組みあわせパターン
シングル+ダブル(100+140cm)
お父さんはシングルサイズ、お母さんと子供2人でダブルサイズで寝るパターンが多いでしょう。
将来的には夫婦でダブルを使い、シングルをどちらかのお子さまに分けることができますが、夫婦でダブルサイズは結構狭いのであまりおすすめではありません。
セミダブル+セミダブル(120cm×2)
1台のセミダブルに、親子2人ずつ寝ることができます。ただ、将来的にどう分割するかが難しいでしょう。お子さん1人ずつにセミダブルを与えてもいいですが、他の家具や部屋の広さとの関係をしっかり考えておかないと、使い勝手が悪くなります。
横幅260cmの組みあわせパターン
上術しましたように、親子4人で寝るには、最低でも260cmくらいのサイズは欲しいところです。
シングル+クイーン(100+160cm)
お父さんかお母さんのどちらかがシングルを使い、あとの3人がクイーンサイズで寝るパターン。
上のお子さまが大きくなったらシングルベッドを与え、後は夫婦と下の子供と3人で。その子も大きくなったらご夫婦でクイーンサイズでゆったり寝ることができる、理想のパターンです。
セミダブル+ダブル(120+140cm)
将来的にどう分けるかが難しいパターンといえます。ダブルは夫婦で使うには、少し狭いでしょう。また、セミダブルをどちらかのお子さまが使う場合も、お部屋の広さや他の家具とのバランスを考えないと、手狭になってしまいます。
横幅280cm以上の組みあわせパターン
ダブル+ダブル
一見シンプルな組み合わせです。が、将来どう分割するかを考えると、かなり難しい組み合わせとも言えます。夫婦でダブルは少し狭く、またお子さん1人にダブルは大きすぎます。
将来のことを考えると、おすすめはできません。
セミシングル+シングル+シングル
将来的に、セミシングルをお子さまに、シングル×2台はご夫婦でキングサイズのように使えます。
また、シングルをお子さまに、セミシングルとシングルを並べてご夫婦で使うのもいいですね。
シングル×3台
全体の幅が300cmになりますが、将来的にそれぞれに分割して使うこともできますので、人気のパターンです。かなり広い寝室がある方におすすめです。
部屋の広さとのバランスは?
ここまでは家族が寝るスペースのことしか考えていません。もう1点チェックしたいのが、「部屋の広さとのバランス」ですよね。
家族用のファミリーベッドの場合、寝室がベッドで占領されることになります。
ですので、ベッド周りにはドレッサーやミニテーブルなど、余計なものはあまり置かないのがベター。
インテリア上級者の方たちは、ベッドのみをシンプルに置き、小物を使ったテクニックでおしゃれな寝室になるよう工夫しています。
出典:http://roomclip.jp/photo/rVSK
出典:http://roomclip.jp/photo/tsYZ
出典:http://roomclip.jp/photo/FwIV
寝室が6畳の場合、おすすめのワイドキング260cmサイズで、ほぼ部屋がいっぱいになってしまいます。最低ベッドメイキングができるくらいのスペースを確保しつつ、お部屋の広さとのバランスを取るといいでしょう。
デザインは、棚がスリムなものがとても人気です。全く棚がないものは、スマホやちょっとした飲み物、ティッシュなども置けずかえって不便ですよ。
夫婦のベッド+2段ベッドという選択肢
ここまでは、親子4人全員が並んで寝ることを想定して説明してきました。
あともう一つご紹介したいのが、「夫婦のベッドの横に子ども用の2段ベッドを置く」という方法です。
この場合、一緒に並んで寝ることはできませんが、同じ部屋で家族4人が寝るのには変わりありません。
将来的に2段ベッドを子供部屋に置くことを考えているなら、早目に購入しておき、とりあえずはパパやママと同じ部屋に置いてみましょう。
たまにはパパが2段ベッドに移動したり、と窮屈ながらもフレキシブルな使い方ができて、結構楽しいですよ。お子さんも早いうちから自分のベッドで寝るという感覚が身に付き、子ども部屋ができた時にスムーズに移行できるでしょう。
おもしろいアイディアですね。
子供が何歳になるまで一緒に寝るのか
サイズの組み合わせパターンを決めるときに、子供が何歳になるまで、一緒に寝るのかについても合わせて考えておきましょう。今は家族4人で寝ていても、いずれ別々に寝る日が必ず来ます。
よくあるのは、小学校高学年になったら、子供部屋を与えるという声。その時にベッドも用意する方が多いようです。これはご夫婦で話し合っておくべきことですね。もちろん、たまにはお父さんやお母さんと一緒に4人で寝たいという日も出てくるでしょう。
その時は、少々の窮屈さは我慢ですね(笑)。
子供が1人で寝るようになった時のベッドをどうするか
お子さんが一人で寝るようになった時、くっつけて使っていたベッドもバラバラに分割して使うという方がほとんどです。
よっぽど安物のベッドを買わない限り、ベッドは10年くらいはもつものです。分割したベッドを子供部屋に置いてから、さらに5年くらい使うことを想定して、ベッドのタイプを選んでおきましょう。
連結できるフロアベッドの場合
フロアベッドはとても低いので、小さいお子さんと一緒に寝るときには安全です。ただ、分割して子供部屋に置いた場合、フロアタイプはベッド下に収納スペースもありませんので、使い勝手が悪くなることもあります。
逆に、分割したあとは夫婦で使い、子供には新しくベッドを買う方も多いようですね。その時には子供部屋に合わせ、収納付きベッドやチェストベッドを購入すると、いろいろなものがしまえて子供部屋がすっきりしますよ。
連結できてかつ布団が使えるベッドの場合
フロアベッドに比べると高さはあるけれど、金具でしっかり連結できるし、布団を乗せて使えるというもの。お子さんが小さいうちはおねしょや汗による湿気も大敵です。
布団なら、簡単に干せますのでいつも快適に寝ることができますよ。
将来分けて使う時は、それぞれの好みにあったマットレスを購入する、という手もあります。
まとめ
家族4人で一緒にベッドで寝る。これは、フローリングの多い最近の住宅事情もあいまって、とても人気のスタイルになってきています。
ベッドのサイズや組み合わせを考える手順をもう一度おさらいしておきますね。
- 家族4人で寝るときの全体のサイズを考える
- マットレスの組み合わせパターンを考える
合わせて注意することは下記の2つ。
- 子供が何歳になるまで一緒に寝るのか
- 子供が1人で寝るようになった時のベッドをどうするか
上記の4つのポイントを押さえておくと、将来的にも使い勝手のいいベッドが選べます。
子どもが小さい今だけでなく、小学生に成長したときまで対応できるファミリーベッドには、やはり連結ベッドが人気です。家族みんなで寝られるのも、それほど長い期間ではありません。
その時間を大事にしてくださいね。