ベッドを買う時には、事前に考えておくべきことがたくさんあります。
寝心地だけを考えて選ぶと、部屋に置いたとき、他の家具とのバランスがとれずに困ることも。大きすぎると部屋を圧迫して窮屈な寝室になります。また、自分の好きなスタイルを重視して買うと、寝起きがしにくかったり、きしみなどの音に悩まされることも。
こちらでは、ベッド選びで失敗しないために、考えておくべきことを順を追ってご紹介します。この流れにそってベッドを選ぶと満足のいく買い物ができますよ。
誰が使うか(何人で使うか)を考える
そのベッドは自分だけが使うものですか?家族や恋人と寝るものですか?まずはベッドを使う人や人数を特定しておきましょう。
1人で使う場合
ベッドを使うのが自分だけなら、自分に合った寝心地やサイズを選べばいいでしょう。
重要なのは、後で出てくる「部屋を圧迫しないサイズ感」になります。
2人(夫婦、恋人)と使う場合
2人で使う場合は、それぞれの使う頻度や、好みの寝心地などを考える必要が出てきます。
また新婚さんであれば、今後家族が増えることや、新居の購入などを想定したベッド選びが必要になります。
一人暮らしの場合でも、彼や彼女が泊まりに来る場合は、2人で心地よく寝られるベッドを選んでおかないといけませんね。どのくらいの頻度で2人で寝るのか、1人で寝ることの方が多いのであれば、あまり大きいベッドを選んでしまうと、普段ベッドが邪魔で使いにくい部屋になってしまいます。
3人以上で使う場合
夫婦+子供さんと寝る場合は、人数分のことを考えて選ぶ必要があります。子供さんが小さい場合は、寝心地と同じくらい安全性にも注意が必要です。
お子さんが2人、3人となると、みんなで寝られるワイドキングサイズなどになってくるでしょう。
どんな部屋で使うかを考える
ベッドを選ぶときに、ベッドのことだけを考えるのではなく、どんな部屋でどういうふうにベッドを置くかについても考えておかなくてはいけません。
ベッドはとても大きな面積を占める家具です。ベッドのサイズや収納の有無によっては、部屋の狭さや圧迫感も変わってきます。
主に考えたいのは「収納」です。
部屋に収納スペースが多い場合
フロアベッドやローベッドなど、収納スペースがないベッドで、部屋を広く見せるのがおすすめです。
また、脚付きのステーションタイプなど、ベッドの下の掃除がしやすいものもいいですね。
部屋が狭く、収納スペースが少ない場合
ベッド下にいろいろなものが収納できるタイプを選びましょう。引き出しタイプや跳ね上げ式のものなどがあります。また、引き出しが2段以上あるチェストベッドもおすすめ。
ベッド自体が高くなり多少の圧迫感が出ますが、他の収納家具を置かなくていいので、お部屋を広く使えます。
この時点でどんなタイプのベッドにするかが決まります。
サイズを考える
サイズに関しては、マットレスとフレームの2つに分けてサイズを考えるとうまくいきます。
マットレスのサイズは、実際に寝た時の寝心地。フレームのサイズは寝室に置いた時の使いやすさ、と考えてください。
また、順番としては「マットレス」→「フレーム」の順に選ぶのがポイントです。
マットレスのサイズを選ぶ
寝る人が決まったら、その人が心地よく寝られるマットレスのサイズを選びましょう。
マットレスには、主にセミシングル、シングル、セミダブル、ダブル、クイーン、キングなどのサイズがあります。
また、身長に合わせてロングサイズやショートサイズのベッドがあることもお忘れなく。
失敗例でよくあるのは、一人用はシングル、二人用はダブル、と安易に選んでしまうこと。実際には、ベッドに横になったときに手を広げる余裕があるか、寝返りが打てるかなどを考えてサイズを選ぶのがポイントです。
フレームのサイズを選ぶ
マットレスのサイズが決まったら、次はフレームのサイズです。フレームのサイズは、ベッドを寝室に置いた時の圧迫感やベッドメイキングのしやすさ、ベッド周りの行動のしやすさなどにつながります。
この段階で部屋にかなり圧迫感を与えてしまう場合は、上記で選んだ「マットレスのサイズ」に戻り、どちらを妥協するか考えなおしてみましょう。
フレームのサイズには、横幅、長さ、高さの3種類があります。
フレームの横幅
ほとんどの場合はマットレスとフレームの幅は同じなので特に気をつけることはありません。
ただ、最近ではステージレイアウトといって、幅の広いフレームに小さ目のマットレスを置いて、ステージのように見せるベッドが人気です。
フレームの長さ
これは、ヘッドボードのデザインや機能によってかなり変わってきます。
棚や照明、コンセントがついたヘッドボードだと、ベッド全体の長さがかなり長くなりますので、スペースがあるかどうかをしっかりとチェックしておきましょう。
コンセントの位置も重要です。
フレームの高さ
フレームの高さは、お部屋での圧迫感、寝起きするときの負担などに影響します。
高さ | メリット | デメリット |
高め |
寝起きが楽 ほこりを吸いにくい |
部屋に圧迫感が出る 小さい子供には危険 |
低め |
部屋を圧迫しない 小さい子供でも安全 |
寝起きが負担になる ほこりを吸いやすい |
実際には、フレームの上に置くマットレスの厚みによっても変わります。
マットレスまでの高さが、40~45cmだと、腰かけるのにも楽で使いやすいといえるでしょう。
テイストを決める
自分の好みにあったテイストのベッドを選びます。インテリアのイメージを損なわず、より落ち着いて眠れる寝室にしましょう。
この時にはデザインだけでなく、素材やカラーもポイントになります。
ナチュラルやシンプルな部屋の場合は、木製のフレームやち着いたブラウン系のカラーがおすすめです。モダンな部屋の場合はレザーやスチール素材を取り入れたり、ブラックやホワイト系のカラーでまとめるといいでしょう。
最近人気のインダストリアルや男前インテリアには、パイプベッドなどが最適です。
ベッドを置いた時の部屋の使いやすさを考える
3.でベッドのサイズが決まったら、実際にベッドを置いた時の部屋の動線もチェックしておきましょう。寝室としてしか使わない部屋と、一人暮らしで他にソファや机なども置く場合では、ベッド周りに必要なスペースが違ってきます。
部屋にその他の家具がない場合
寝室として使う部屋の場合は、最低でもベッドメイキングがしやすいスペースがあれば大丈夫です。
ソファなど他の家具も置いている場合
一人暮らしの方やワンルームの場合は、ベッド以外にソファやパソコンデスク、テレビボードなどもあるでしょう。椅子が引き出せるスペースがあるか、テレビボードの引き出しが開けられるか、など他の家具の使い勝手も合わせて考える必要があります。
マットレスの種類を選ぶ
マットレスの種類は寝心地に直結します。一番慎重に考えるべきポイントです。
本来であれば、マットレスの種類を最初に選ぶべきでもあるのですが、そこから入ると全体のイメージがつきにくくなるので、あえて最後にもってきました。
ちなみに、当店ではほとんどのベッドでほぼすべてのマットレスがセットでご購入していただけます。
もし、上記の手順でベッドを選んでいき、最後にマットレスの種類を選ぶ段階でお好みのマットレスがなければ、最初に戻ってやりなおしてください。
また、マットレスにかなりのこだわりがある方は、フレームとマットレスを別々で購入するのもおすすめです。
最後に確認しておきたいポイント
ここまでを決めたら、最後にもう一度確認しておきましょう。
- 使う人にあったデザインや寝心地になっているか
- ベッド下などを収納スペースとして活用できるか
- 横になったときに楽なサイズか
- ベッドがあることで部屋を圧迫していないか
- テイストはインテリアにマッチしているか
- 他の家具の使い勝手を悪くしていないか
- マットレスは体に合っているか
まとめ
ベッドは家具の中でも大きい買い物になります。うっかりとサイズを間違えてしまったり、使う人に合わないマットレスやテイストのものを選んでしまうと、後悔することに。
上記のポイントを押さえて、最適な1台を選んでくださいね。