和室にベッドを置く場合、畳や障子、ふすまなど和独特の素材への注意が必要です。その注意点と、特に気になる畳を傷めない方法についてご紹介します。
目次
1. 畳がへこんだり傷つかないようにする
和室にベッドを置くということは、「畳の上にベッドを置く」ということになります。
畳はフローリングと違い、自然のい草が使われているため、その上にベッドを置く場合は注意しなければいけないことがたくさんあります。
ピンポイントで荷重がかからないベッドを選ぶ
畳の上にベッドなど重い家具を置いていると、年月を重ねるうちに、接触部分がへこんでしまいます。
特に、脚がついたタイプのベッドでは、脚の部分に集中して荷重がかかるため、凹みやすく、その凹みも大きくなってしまうでしょう。
ずっと同じ場所にベッドを置くのが前提なら、少々畳が凹んでも大丈夫ですが、模様替えをする可能性があるなら注意が必要です。
また、脚の先が丸くなっているものなど、特にピンポイントで荷重がかかるようなデザインは、畳の部屋には置かないようにするのが無難です。
畳の目に沿って移動させる
「畳の目」というものをご存じでしょうか。和室の掃除をするときは、畳の目に沿って掃除機をかけると、畳を傷つけずにゴミを吸い取ることができるといわれています。
同様に、畳の上に置いたベッドなどの家具を移動するときも、畳の目に沿って滑るように移動させると、畳を傷つけることなく移動できます。
ベッドを動かすとき、動かす方向によっては、畳をこすってしまいささくれができてしまいます。
畳は一度擦れて傷つけてしまうと、この写真のようにささくれが目立ち、修復も難しくなります。十分気をつけてくださいね。
2. 障子やふすまなど破れやすいものの近くに置かない
和室の特徴は、畳以外にも障子やふすまが挙げられます。
洋室のドアと違い、横にスライドさせるタイプですので、開き部分のスペースが要りません。
そんな便利さもあいまって、障子やふすまの近くにベッドを置く方も多いようですね。
ただ、注意しなければいけないのは、障子やふすまは破れやすいということ。
寝返りの拍子に、足でふすまをけ破ってしまった、という声もよく聞きます。
特にお子さまの部屋が和室で、そこにベッドを置く場合はご注意ください。
3. スチールやパイプなど違和感のある素材は避ける
和室に合うのは、やはり木製のフレームでしょう。
和室には、柱をはじめ、かもいや長押（なげし）など、木目が多く使われています。障子の木枠もそうですね。
そんな和室とベッドをうまく調和させるには、木目が美しいデザインのベッドがおすすめです。
ただ、和モダンなインテリアの場合は、あえてスチール素材が少し入ったベッドだとおしゃれ感がUP。上級テクニックにはなりますが、チャレンジしてみる価値はありますよ。
4. 高さが低いデザインのベッドにする
和室というのは、そもそも低い位置で生活するスタイル。
座布団を敷いて座ったり、こたつで温まるなど、日本人独特の文化が和室にはあります。
そんな和室にベッドを置くなら、やはり低いデザインのローベッドやフロアベッドを選ぶのがポイント。
高さのあるベッドは、和室を圧迫し、特有のロースタイルのイメージが崩れてしまいます。
より布団に近いイメージのフロアベッドなら、和モダンなスタイルにもぴったり。
また、ヘッドボードがないヘッドレスベッドや、マットレスに脚をつけただけのマットレスベッドも、和室に合うと大人気です。
ベッドで畳を傷つけないようにする方法
最後に、畳の上にベッドを置くとき、畳を傷つけないようにする方法をご紹介します。
ラグやカーペットの上に乗せる
脚のついたベッドの場合は、脚が直接畳に触れないよう、ラグやカーペットを敷いておきましょう。
夏なら、畳の上にい草のマットを敷くのもおすすめです。雰囲気の違う和の素材を楽しむことができますよ。
床・畳キズ防止マットを使う
おすすめは、コルク素材のマットです。
市販のものでもいいですし、もし他の部屋にコルクマットを使用しているなら、余ったものをカットして敷くのもいいですね。
コルクの色は、和室で使っても違和感がありませんし、畳の凹みや傷を優しく守ってくれます。
時々模様替えをし、同じ場所に負荷をかけないようにする
長い年月の間同じ場所にベッドを置いていることで、凹みや傷が生じます。
できれば、定期的に部屋の模様替えをし、同じ場所に負荷をかけ続けないようにするのもポイントです。
気分転換になりますし、畳にとっても優しいですよ。
できれば脚がないタイプのベッドにする
どうしても畳を凹ませたり傷つけたくない場合は、脚がないフロアベッドにしましょう。
フレームには負荷がかかりますが、ポイント的な負荷ではないので、ベッドの凹みは最小限となります。
さらに、フレームの底にフェルトなどを貼っておくと安心です。
まとめ
和室が好き、畳が好き、という方はとても多いです。和室にベッドを置く場合は、畳や障子など和独特の素材への配慮と、見た目の印象の2つがポイントです。
和のイメージを大事にし、素敵な寝室にしてくださいね。
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